【出版物】

ここに掲載しています報告書類は、茂木一司が外部資金等を獲得して得た研究結果等を公的資金の成果の社会還元そのものを研究として公開するものです。

[研究の経緯]
2005年日本学術振興会による人文・社会科学振興プロジェクト「領域V 芸術とコミュニケーションに関する実践的研究アートワークショップグループ:茂木一司」)の受託により、前橋市中心商店街地区で「ゆるやかな学びの実践 人茶カフェ@前橋」を実施しました。
これをきっかけとして、アーツ前橋の前身になる前橋市美術館基本構想の委員会に参加することになり、その後「みんなのための美術教育(Art Education for all)」の理念を実現すべく、だれでもアートを通してしあわせな学びができることを実践するために、障がい者や高齢者、小さなお子さんをもつお母さんなどがアートを通して自己実現を図る「インクルーシブアート教育」を展開してきました。
2015〜2016年度は、文化庁の「大学を活用した文化芸術推進事業 美術館等と連携する地域アートプロジェクトを活用するアートマネジメント人材育成研修プログラム「まえばしアートスクール計画」を実施しました。
2017〜2019年度は、文化庁との共同研究「文化芸術による社会包摂型度の評価手法・ガイドライン の構築」を実施し、主に「芸術文化の社会包摂に関するプログラム(事業)評価」を研究しました。
以下にの報告書類は、その理念の実現のために実施したさまざまなプロジェクトの成果物です。ご高覧いただければ幸いです。

●2017-2019
[文化庁と群馬大学の共同研究 文化芸術による社会包摂型度の評価手法・ガイドラインの構築] 
本研究は、文化庁の京都移転を契機として新しく募集された実験的な協同研究事業です。九州大学、鳥取大学が同事業を受託し、初年度には3校のスタートアップシンポジムを開催しました。

2017社会包摂報告書2017.pdf
初年度は1〜3月の3か月間の研究であったので、現状を把握するために、アーツ前橋「表現の森」の事業評価(社会インパクト評価)を実施した。高齢者福祉施設で実施しているアウトリーチ活動をアーティスト・施設職員・コーディネータにインタビューによって問題点や可能性について分析した。


2018社会包摂報告書2018.pdf 2年目は「文化芸術による社会包摂」の基本理念の立ち返り、アートからの熱い視線?ばかりがめだつこの取り組みの「実践主義を批判的に検証する」ために、芸術(美学)と医療福祉(国際看護・リハビリテーション/演劇)の3者によるシンポジウムを開催した。どうしたら、芸術と医療福祉の対話は可能なのか?研究チームでは、地域福祉の基盤づくりにもっとアート!を考えるために、①地域包括ケアシステムのアート版、②地域に根ざしたリハビリテーション(CBR)マトリックスのアート版を試案を作成した。

2019
社会包摂報告書2019.pdf
簡単ガイド2019.pdf
最終年度は、より具体的に「文化芸術による社会包摂ガイドラインと評価」を提案するために、前橋市内で障害者芸術普及支援の理念を具体化した「福祉事業所・麦わら屋」のアート班の活動を支える、アーティスト(美術教師)・現場職員・コーディネータの3者による参加型のプログラム評価(講師:新藤健太氏)を実施した。障がいをもった人が地域の中でどのように受容され、生きがいをもって生活できるのか。アートの役割について、より具体的に検討し、チェックリストを作成した。シンポジウムでは、新藤氏による文化芸術の社会包摂評価、及び昨年に引き続き、芸術(服部正氏)と福祉/芸術(鈴木励滋氏)による2つの領域の対話・越境について考えた。

●2015-2016
[文化庁 大学を活用した文化芸術事業 美術館等と連携する地域アートプロジェクトを活用するアートマネジメント人材育成研修プログラムの構築と実施・評価]
さまざまな要員で疲弊する中規模都市・前橋の芸術・文化を支える人材を育成するための講座(理論の講義・実践の地域アートプロジェクト)を2015年度「大学を活用した文化芸術事業2015」2016年度「大学を活用した文化芸術事業2016」 に実施。実践講座では3つ(2015)、4つ(2016)を実施した。講座の理念に「アートによる社会包摂」を据え、誰でもが参加できる場づくりを模索した。事業の特色は、やりっ放しのプロジェクトにしないで、記録/評価を重視し、自分の活動をきちんと後付けられる方法を考えた。



2016① 文化庁大学を活用した文化芸術事業プログラム.pdf

2016②文化庁大学を活用した文化芸術事業報告書.pdf

2016③Bまちなか誰でも場づくりコース報告書.pdf

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