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ここは、群馬大学教育学部美術教育講座・教授のモギ カズジが研究やプロジェクト(ワークショップ・講義・業績など)をアップしているWebサイトです。

「万人のための教育(EFA:Education for All)」は、現在世界中に「読み・書き・そろばん(計算)」といった基礎教育を受けられない立場にある者が多いなかで、各国が協力しながら、国連ミレニアム開発目標(MDGs)に基づき、 2015年までに世界中の全ての人たちが初等教育を受けられる、字が読めるようになる(識字)環境を整備しようとする取り組みで、ユネスコを中心としてユニセフ、世界銀行等の他の国際機関や、我が国を含む各国政府機関、NGO等も積極的に協力して進めている大きな運動に発展しています。
私が、1989-90年に英国に留学した時に、英国の移民教育の歴史の中で、移民を英国人にするための適応(英語)教育→反差別教育→万人のための教育と法的な整備を伴って、発展してきた経緯を知り、美術教育のようなマイノリティーも、(教育全体の中で)このような発展を遂げてほしいという思いで、スローガンとして採用したものです。
まだ、明確な提案はできていませんが、時間数を削減などによって、先細っていく(広義の)美術教育をもう少し広いスタンスで捉え直そうと考えています。たとえば、身体性や音楽・リズムなども積極的に活用した(ダンス・演劇などで使われる)新しい「表現の学び」として提案したいと思い、ヒト・モノ・コトすべてをメディアとして捉え、特別支援学校(障害児)を対象としたワークショップ(型学習)を企画・製作・実践しています。
また、日本文化・美術をツールとした異文化理解・多文化共生を目的にした、新しいワークショップ題材の開発にも取り組んでいます。例えば、「お茶箱プロジェクト」では、「文化を語る子どもたち」をコンセプトにしたワークショップ開発をしました。今まで子どもたちは文化を享受するだけの存在でしたが、子どもたちはさまざまなメディアを使って、自分たちがとらえたイメージやことばで自文化を発信します。ステレオタイプ化された文化ではなく、子どもたちにとって、よりリアルで(グローバルというよりも)ローカルな文化を表現・発信しつづけます。「なりきりえまき」では、日本美術史の中で独特な表現として受容されていて、現代アニメのルーツとされる絵巻を題材にして、そのエッセンス(時間性・空間性・物語性)を変身(なききる)という行為によって、絵巻の登場人物になり、その中で自由に表現するという、表現+鑑賞の現代化された題材開発を実施し、大きな成果を得てきました。
その後、これらのコンセプトを応用し、屏風ワークショップ、かるたワークショップが継続しています。
美術教育,特に学校の教科教育という狭い学習観を越境し、学びの中でアートはどのような意味や機能を持つのか?アートの学びのアートな学びとはどんなものなのかを皆さんと一緒に考え、実践していきたいと思っています。
ご理解とご協力をお願いします。