○基礎・集中講座の趣旨 アーツでまなび、アートでつなぐ!「まえばしアートスクール計画」
“現代はアートの時代だ”(R.シュタイナー) この現代の多元的共生社会を覆う複雑な問題群はアートの力によってしか解決はできない!アートは私たちを拘束している既存の仕組みを批判し,はみ出す力を与えてくれる。同時に,アートの学びはばらばらになった思考や身体をつなぎ直し,全体性を恢復させ,私たちが今,ここにいるという確かな感覚を呼び起こす。
前橋をもっと創造性豊かでアートなまちに変えていきたい。名づけて「まえばしアートスクール計画」。学校のアート教育が衰退していく今,前橋のまちにアート教育の機能をもたせ,フォーマル教育(学校など)とインフォーマル教育(日常の学び)をアートでむすびながら,教育そのものをアート化していく。それは,前橋のまちのひと・もの・ことがアートで包摂され,アートから遠い人たちも巻き込んでいくインクルーシブアート教育である。「アートスクール」には「アートの学校」の他に「アート派」という意味もある。私たちは「アート派」として,アートの多様性を活かして生きていく人を育てたい。「まえばしアートスクール計画」は,アーツ前橋と群馬大学が中心になって,市内の学校,文化施設,高齢者介護・障害者施設,アーティストなどと連携しながら、子ども,高齢者,障害者,多文化などのアートから遠い人をアートで包摂していくプロジェクトである。私たちはアートの教育/学習を表現として発信していく,このプロジェクトを通して,地域コミュニティの問題と対峙できるアートマネジメント人材を育成していく。 本事業では理論を学ぶ基礎講座,「記録と評価」を学ぶ集中講座と4つの実践講座(地域アートプロジェクト)を設けました。
基礎講座は,広義のアートマネジメントをさまざまな視点から俯瞰できる講座として,実践講座のための基礎的知識を準備する講座として開講します。前橋をインクルーシブで持続可能な地域社会に再生するために,アートによって,人・もの・ことをつなぐマインドとスキルを持つ人が増えることを期待しています。市民へのオープンな開放講座ですので,みなさまのご参加をお待ちしています。
集中講座は,「アートプロジェクトを「伝える」「残す」術を身につける」故tを目的に開設します。
社会における新たな視点・場・人の関係性を生み出すアートプロジェクトの活動。その試みは「実践する」だけでなく、同時にその価値を「伝える」「残す」ことが必要です。この集中講座では、実践講座受講生を対象に「広報・記録・アーカイブ・評価」をテーマとして、実践の場で生かせる知識と具体的な手法を学び、記録冊子や映像の制作への参加を通して、その技術を身につけます。